「名城巡りと北前船の旅」

FM札幌しろいし局放送の「チエンバリスト明楽みゆきの浪漫紀行」を企画をしたものを紹介している

「すすめ!北前船」第9回(古伊万里)



「すすめ!北前船」第9回(古伊万里

 佐賀県立九州陶磁文化館の鈴田由紀夫館長の、2017年9月15日、29日そして2018年11月9日のそして2020年2月の放送を追加した。

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 2018年は、明治維新150年記念行事が全国で開かれ、佐賀県の有田でもその行事があり、佐賀と縁がある北海道でも命名150年の記念行事があるとインタビューから始まる。
 有田焼の「なます皿」が、江戸後期から明治にかけ北前船で北海道に大量に運ばれ、三平汁に使用されていた皿だと鈴田さんが紹介している。

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(15センチ程の深目のなます皿)

三平汁は、塩漬けした鮭等の魚と根菜を煮込んだ北海道の郷土料理で、これを有田焼のなます皿でふるまう企画が11月21日(水)~25日(日)「第14回秋の有田陶磁器まつり」の開催中にあるという。

 これは、1日50名様限定でおにぎりを買った方に無料で5日間提供する企画で北前船の時代を再現したも。

 

 
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  三平汁を食べる習慣がなかった佐賀で、北海道の郷土料理の三平汁を有田で再現させ、有田焼の「なます皿」で食べる企画の為、鈴田さんは三平汁を初めて試食されている。

 これに加え、松前から専門の講師の方が、なます皿や流通(北前船)の歴史の講演をし、鈴田館長も講演を予定され、それぞれの繁栄を今に伝える記念事業の企画。

 また、佐賀市の「肥前さが幕末維新博覧会」が来年1月14日迄開かれる話がある。
 北海道で活躍した元佐賀藩主の島義勇銅像が佐賀城公園に建立され、北海道知事も除幕式に出席された。
 

 2017年9月23日、伊万里市民センター で 伊万里港 開50 周年記念シンポジウムがあった。
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 これは、国際港として整備されて50年を記念し、これからの50年を語る記念行事。
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伊万里市提供

 明楽さんは、「 北前船の歴史と将来~伊万里港 」のディスカッションの後、古伊万里を海外輸出していた時代の音楽をチェンバロ演奏 で披露。
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 伊万里市役所 提供

このパネルデスカッションでは、塚部芳和市長を進行役に明楽さんも参加し鈴田館長はじめ、文化界や県、港を利用する企業の代表ら6人が登壇した。
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 コンテナ輸送の今後の話の他、鈴田館長は、有田焼の文化遺産を大事して行かなければと熱く語っている。
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 伊万里市提供

2017年の放送は、伊万里焼と有田焼の違いをわかり易く紹介し、鎖国時代、ヨーロッパにオランダを通じて大量に古伊万里が運ばれていた話。

 北海道の勝山城の発掘調査で古伊万里が発見され、大量の古伊万里の茶碗が松前に残っている事も紹介している。

 天橋立宮津)の神社には、海上安全の焼き物を寄進していたのが、発掘調査によって発見された欠片の例から北前船が繋いだ歴史を語っている。

 

明治に入り、伊万里港から有田焼が大連に運ばれ、今も大連にはコンテナ船が運行される。
伊万里市と大連は友好交流都市で、2017年年5月21日、交流都市30年記念行事が大連であった。

 

 

それから1年、2018年5月、大連で北前船寄港地フォーラムが開かれ、

この年の4月就任された深浦新市長と西尾さんの2人にお会った。

 
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 深浦市長と筆者


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  伊万里市提供

 


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2020年2月の放送は、有田焼で造った白い陶器のひな人形が7段に飾られいる館からのインタビュー。
その翌日は、「白い陶器ひな祭りコンサート」で明楽さんがチエンバロを演奏している。

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今回は、 古伊万里が運ばれた1835年の記録から、伊万里港から31万俵が出荷され仮に一俵に100枚入るなら3100万にも及び、福岡芦屋港の旅行商人が松前等にも大量に運んでいた話がある。
 この日鈴田館長からいただいたA4版(218PNHK出版)『初期伊万里展』に、酒田や新潟の城の発掘調査で発見された肥前磁器が掲載されていた。
 山形大の長井教授の『飛島誌』(酒田沖)に伊万里廻船76隻の記述を放送でも紹介している。その客船帳を2020年11月佐倉市の国立民俗博物で調べると確かに、伊万里の廻船の
足跡があった。
この他ブラタモリ 「名城と北前船を巡る旅」59回福岡城古伊万里 のブログでも紹介している。